11月も終わりに差し掛かり、早いもので令和5年も残すところあと1か月となりました。12月はクリスマス!!!。我が家には絶賛反抗期中の高校生と中学生がおりますが、この時期になるといつもより少し聞き分けの良い子になっているような気がします。(なんとなくそう見えるだけかもしれませんが)。どの家のサンタさんもそうだと思いますが、我が家のサンタも子供たちの幼少期にはできるだけ希望のものを届けるために数件のおもちゃ屋さん巡りをしたり、どうしても手に入らないときは禁断のオークション等に手を出したりして何とか苦労して確保していたようです。子供たちに幸せを届けるために日々頑張っている世の中のすべてのサンタさんに敬意を表したいと思います。ちなみに今年も我が家にはサンタが来る予定となっています。
今回は寒くなってきたことと関連して、入浴関連死についてのお話です。入浴関連死とはその名の通り入浴中やその前後で起きる予期せぬ突然死のことを指します。日本は諸外国と比べ溺死者数が多く(単に諸外国において死亡診断書に記載される死因の分類方法による問題なのかもしれませんが)2014年厚労省のデータでは日本国内において年間19000人の入浴関連死が発生しているとの事です。これは同時期の交通事故による死者数4113人の4.6倍にもなります。10月13日の全国NHKニュースでも放送されご覧になられた方も多いのではと思いますが、鹿児島大学の研究グループによると鹿児島県において入浴関連死の90%以上が65歳以上の高齢者であり、死亡例の52%は12月から2月に発生し、一日を通して最高気温(14.5度未満)、最低気温(5度未満)が低く、かつ一日の気温差が8℃以上の日に多く発生しているとの調査結果が発表されました。飲酒していた方は4.7%と意外に少なく、最も多かった既往歴は高血圧(45.1%)でした。入浴関連死の発生機序として1,温度変化によって生じる血流の偏りによる臓器虚血や低血圧2,入浴中の熱中症の発症により意識障害や脱力を生じ溺死してしまうといった原因が考えられます。
予防としては1,リスクを認識(高血圧がある、飲酒後など)2,早期発見(見守りなど)3,環境整備(脱衣所などの温度の配慮)4,湯温(41度以下で)、入浴時間(10分以内)5,入浴時警戒情報の活用 などが良さそうです。
入浴関連死はPreventable death(防ぎうる死)です。できることから一つずつ取り組んでいきましょう。 (院長 牧尾 善幸)
(この画像はMBCの天気気象情報のページからお借りしました)